UNIX的技術向上計画

UNIX系のOS。主にOpenBSDとUbuntuについて、自分のメモも兼ねて書いていきます。基本的に内容及びリンク先については保証致しません。ご了承ください。

QEMU-KVM を使用しての隔離されたデスクトップ環境

QEMU-KVM を使用して隔離された仮想デスクトップ環境を作成します。

今回はUbuntuを使用します。

クライアントも Ubuntu ですが、 Windwos を使用することもできるはずです。 (多少面倒だと思いますが)

また、これを行うにはそれなりの性能のあるPCが必要です。
私の環境は下にもあるとおり、第一世代のAMD A8 APU になります。 最低でも使用に耐える能力を持たせるためには、これぐらいは必要だと思います。

CPU だけでなくグラフィック性能もそれなりにあったほうがいいです。
また、メモリは積めるだけ積みましょう。 (16GBなのはマザーボードの限界がそれのためで、32GB積めるなら入れていました)

構築時に、きちんとメモをきちんと取っていなかったため、抜けがあるかもしれません。 その時はコメント等で指摘していただければと思います。

環境

OS: Ubuntu 14.04

アーキテクチャ: x86_64

CPU:AMD A8 APU

メモリ: 16GB

HDD: 2TB

準備

必要なソフトをインストールします。親機の構築は完了しているのが前提です。

% sudo apt install qemu-kvm virt-manager libvirt qemu-kvm-spice spice-client spice-client-gtk python-spice-client-gtk

インストール後は一旦再起動します。

クライアントのインストール

仮想マシンマネージャーを起動し、Ubuntuをインストールします。
この時、ディスクについてはちゃんと VirtoIO を使用していることを確認します。

CPUコアは2つ、メモリは 2GB ほど割り当てました。

高速化のために設定を修正する

単純にインストールするだけでも使えるのですが、画面動作が重いため、 設定を修正します。

仮想マシンマネージャーのディスプレイの設定を「 VNC 」から「 Spice 」に変更します。
設定を適応後に、 Video の設定を「 QXL 」に Sound の設定を「 ac97 」に設定します。

これで動作は良くなるはずです。 また、音声もちゃんと出力できるようになります。

クライアントの設定

私の環境では、クライアントで Unity を動かすには重すぎるので、 Lubuntu に変更します。 最初から Lubuntu をインストールしてもいいです。 また、 Xubuntu でもいいと思います。

$ sudo apt install lubuntu-desktop

再起動後、右上の選択項目から「 Lubuntu 」を選択します。

起動後、モニタの設定を変更し、自分のディスプレイ環境に合わせた大きさにします。

現状の不具合

  • 画面がフリーズする

まれにコンソール画面がフリーズし、 クライアントの操作ができなくなることがあります。 (この時CPU使用率が異常に高くなります)

いまのところ改善方法が見つかっていないのですが、 コンソール画面を一旦閉じて(要するに☓ボタンで閉じる)、 再度開くことにより復旧させることができます。 (クライアントの再起動は必要ありません)

まとめ

これで隔離されたデスクトップ環境を構築できたはずです。

私の環境では、少なくとも Web ブラウザや Flash での動画はそれなりに使えるレベルで動いています。

信頼性の低いソフトの動作やテスト環境には使えると思います。

参考資料・リンク

Ubuntu

Ubuntu Japanese Team

更新履歴

  • 2014/07/09 作成

  • 2014/08/01 現状の不具合について追加